2018年3月19日掲載

前川喜平前文科事務次官は鉱山のカナリヤ!?

—安倍政権の腐臭ぷんぷん—

 加計問題の官邸関与を指摘して在野の中学講師になった前川さん。かつて安倍首相夫人の個人的な政治力で8億円余の税金の無駄遣いがあったと前川さんが指摘したに等しいものでした。絶対権力の自民党と公明党の国会勢力を背景に、ひとたびは消火に成功したかに思えた醜聞。

 鉱山の有毒ガス検知のためにカナリヤを持っていくという昔の知恵がありました。まさに前川さんはカナリヤとしての役目を立派に果たしたことになります。政権の心臓部に病巣があったことが、財務省自らの公表で明らかになりました。

 ここで気になることは、きっかけが朝日新聞の記事から始まったことです。議員の調査権によるものではなかった。民進党、立憲民主党をはじめ野党の無力さが呆れるほどです。上辺だけの公式の官庁から出る資料を疑いもせず、それをもとに不必要な時間を空費してきた証しです。政界への狎れでその空気に染まってしまうのです。

 先生、代議士とおだてられ、ひどい人になると質問まで官僚に用意させ、胡麻擦り質問で点数を稼ぎ、次の選挙の材料にする議員と癒着することもあります。ジャーナリストは批判7分に支持3分の気分でいるものだと古手の記者から聞いたことがあります。

 さて財務省の佐川さん、辞職したこの人の弁を聞きたいものです。できれば前川さんと同じ役所の幹部としての対談でもどうでしょうか。

2018年3月13日 記