2018年9月25日掲載

これからの政治研究

—高齢社会の政治参加—

 高齢者は年金などが支給され豊かである、という俗説がある。本当だろうか。

 年金といっても厚生年金ならともかく、自営業などの国民年金の受給者は、雀の涙ほどの年金である。

 それにもかかわらず、若者は将来不安があるので、その解消のために政府は政策を次々と出す。

 家族、社会のために働いてきた労働者としての男性、女性は高齢になって職を離れる。しかし国民年金では食べていけない。パートで働く。こんな人が巷にあふれている。

 私の所属するシルバー人材センターはその受け皿である。

—女性の就労問題、心身障害者問題と同じ高齢者問題—

 自分が高齢であるから言う。高齢者は金を持っているとかいうどこかの調査会社、研究所の資料が現実の私たちの実態を表しているのだろうか。

 転職、非正規雇用を当然とする社会は不安定だ。

 入社したら一生そこで従事するといった、かつての日本経済の仕組みを投げ捨て、欧米型にした結果が今ここにある。人間には欲望があるので、この仕事よりあの仕事が自分に向いている、あの人の仕事が魅力的だから自分も。こんな風潮で経済が動いている。

 その中で女性の就労、心身障害者、高齢者の問題が広がっている。

 政治的にこれを見ると、それぞれの代表者、代理者である政治家が代弁することが望ましい。頭で考えた空論は心もとないからである。私は想像力を働かせて、政治を行なったことがある。

 ゲイ・レズビアンの団体のために東京都の人権指針にこの文言を入れた。そして全国の自治体すべてがこの方針を明記している。

 あくまでその立場に成り代われる努力、想像力があればの話だ。それが困難だとすれば、その声を発するその当事者たちの代表、代理をその政策を作る場、すなわち国政、地方政に送り込むことだ。こう考えると政治が急に身近になるはずだ。そしてつねに観察する習慣がつくはずだ。そんなことから「これからの政治」を考え、実践していきたい。

2018年9月24日 記