2025年11月5日掲載
言葉が軽くなった言論界—田原氏の「死んで…」発言
BS朝日の番組「激論!クロスファイア」で評論家の田原総一朗氏は野党の女性国会議員が高市総理について批判をしている時に「あんなやつは死んじまえと言えばよい」と発言。いくら放送の自由と言っても、投げ捨てるような「死んでしまえばいい」というこの発言は問題となり、番組はこれで終了すると決まった。
彼の言い分は公にはされていない。「朝まで生テレビ」ではボールペンで出席者を差して、挑発的な番組の進行で名を挙げた。総理に会って提言した、と明らかにしたり、自己顕示もあった。私はジャーナリストとしての権力に対峙する姿勢の取り違えをしているのではないかと思っていた。今度の「死んでしまえ」発言は、ある意味での彼の驕りのなせる業と言えよう。言論界の長老として情けない結末となった。口は禍の元を後輩に示すべき立場である人がなんということか。テレビという電波という架空の環境で自分の態度を取り違えた結果であろう。他山の石である。
2025年10月31日 記
