2016年10月20日掲載

明治百五十年、山岡鉄舟没後百三十年にむけて

—無血開城にかかわった人人の再評価を—

 八月から九月下旬まで、江戸東京博物館の鉄舟展に御参加いただいた人も多くいて、感謝いたします。

 都政を考える学芸員としての初の仕事といってよいでしょう。地域の庚申講に参加しています。民俗の営みとして大切にしていくべき習わしです。このような考えの延長線上に日本史もあります。地域史もあります。

 さて私たちの北区、東京も明治維新では影響をうけました。負の影響を見ますと、もし江戸討伐が実行されていれば、大変なことになったはずです。米英露仏が介入して、朝鮮半島の南北分離、ドイツの東西分離の前例になっていたかもしれません。あと二年で明治になって百五十年となります。近代国家となって大戦を何度と経験し、オリンピックを二回行なえる国力になりました。

 ちょうど区切りのよい百五十年です。明治から平成の今日までを通してみて、日本の姿、世界との関わりを冷静に点検したいものです。たぶん明治百五十年の催し計画は公官私ふくめ盛大に企画されることでしょう。オリンピックの二年前です。連動する計画も出てきます。山岡鉄舟からすると没後百三十年となります。明治時代と江戸無血開城をつなげて、東京、日本の過去と現在を考えたらどうでしょう。

2016年10月17日 記