2020年6月28日掲載

紫陽花の咲き始めた今、我が恩師、荻田保先生のことを思う

 学校時代の恩師は数多くいる。大学院の時の荻田先生は特に印象に残った人である。いまの自治省の前身である自治庁の時から地方自治を進めてきた官僚である。この方から自治をする立場の考え方を学んだ。戦後のシャアプ勧告の税制を根付かせるための工夫と努力をされた。

 講義の中で地方自治は紫陽花の花のようなものだ、と言われた。一つ一つの花弁が集まって丸い花になるのだから、花弁こそが大切なのだ。また自治を徹底するには人口が200人ぐらいを一つの単位にするのが好ましい。それを集めれば自治の整った行政の範囲を広げられると思う、とも言われた。私の地方自治観も荻田先生の200人論を支持してきた。

 自治は住民の意識に拠るものでその養成、すなわち政治教育こそが大切である、とも言われた。その荻田先生の紫陽花論が6月22日の日経新聞朝刊に紹介されたので、50年ぶりに先生の講義を聞いた想いで,うれしくなった。早速、先生のお嬢様に記事を切り取って郵送した。7月のお盆には弟子の和田はお線香をあげに行こう。

2020年6月25日 記