2025年9月26日掲載

二冊目の本阿弥光悦の本が間もなく出版されます

 2017年に「本阿弥行状記」の上・中・下巻(現代語訳)をまとめて出しました.それまでは光悦の言動が多く書かれている上巻だけが「本阿弥行状記」として出版されていました。たとえばそのうちの一冊は中野孝次訳です。私は上中下巻に書かれている380段の事柄すべてを訳しましたので、それなりの反響がありました。

 今回はその続編です。光悦が京都の鷹峯を徳川家康から拝領した背景、光悦の絵探しなどを書きました。光悦の関係していた光悦寺、本法寺、貴船神社の協力も頂きました。私は美術史の専門家ではありませんが、学芸員の資格は光悦の生きた近代絵画史で取りました。「行状記」の現代語訳は学芸員としての興味からでした。それまでに幸田露伴の「努力論」、「一国の首都」を現代語訳しています。

 今回も同じ興味、関心からです。前著から8年かかりましたが、時間をかけただけの作品になっていると思います。光悦は日本芸術界の大物です。どれだけ光悦の実像に近づけたかと疑問ですが、お読みいただければと思います。題名は出版社によると、いまのところ仮に「本阿弥光悦の不思議の扉」となっているようです。詳しくはこのホームページでもお知らせします。

2025年9月26日 記