2020年1月30日掲載
光と影の現実
ーコロナウィルスの蔓延と観光行政ー
資源のない我が国は製品を加工して輸出することで国力をここまで強化してきた。弱みを強みとして貿易してきた。
教育もそのための強力な資源と考えて力を入れてきた。飛行機などの輸送機関の発達で海外からの観光客も増えてきている。とりわけ我が国の自然、文化に恵まれた環境、建物に世界が注目して来日する人人が増加してきた。
政府も実業界も金儲けの手段に利用してきた。これはこれで立派な政策であり、道理である。
ー人の出入りは害をもたらすー
かつて梅毒はヨーロッパの一部だけの病気であったという。マゼランの世界航海がそれを世界中に疫病として広げたという説がある。とんだ植民地政策であった。光と影であったということだ。それは歴史の必然といえる。人が動けばそれに連れて利も害もついてくる。
古代からの生物が残存するガラパゴス諸島も人が出入りして環境は崩れてきている。身近な屋久島、知床の自然遺産も同じだ。人が動けば、細菌もゴミもついて回る。
ー中国・武漢の肺炎もオリパラもー
今わが国でオリンピック・パラリンピックを批判すると多分白い目で見られる。水をさすな、ということだ。
世間が一色で塗りつぶされ、お祭り騒ぎだからだ。祭りは理屈ではない。感情だ。庶民は感情に流されやすい。だれもが否定せず世界中が仲良くするオリンピック・パラリンピック。
人間の交流が平和をもたらすという海外からの観光客、日本各地からの観光客。だがそれだけで頷けない(うなづけない)。その国の文化を傷つけていないか、正しく理解してきたか、という視点がなければ物見遊山となる。肺炎の診断をうけて健康な体で外国を訪ねる。当然のことだ。自国の国民のためにオリンピック・パラリンピックを誘致する。当たり前のことだ。それが国際的に各国、各人が守るべき礼儀というものだ。お祭り騒ぎは前回のオリンピックで終わっている。
2020年1月25日 記