2013年11月30日掲載
今年7月の参院選「無効」
—高裁岡山支部の違憲判決—
11月28日、「一票の不平等」が最大4.77倍だった7月の参院選は憲法のもとでの平等に反するとして違憲判決を下しました。
定数を「四増四減」しただけで抜本的改正をしなかった国会を怠慢としています。
これに先立って出された21日の最高裁判決の、衆院選の「〇増五減」の定数是正を国会の努力と評価したのを批判しているようでもあります。最高裁のこれ以上の判断ができない、という行き詰った立場から、政治的な判決となりがちな政治優位の立法の妥協が過ぎるのと比べて歯切れのよいものとなっています。しばしば指摘をしてきました政高司低の力関係が明確に出ています。
三権分立の本当の意味を忘れている司法の腰のすわっていない姿が最高裁には歴然としています。
この広島高裁岡山支部の参院選無効判決をまた最高裁に上告して、違憲ではなく「違憲状態」として政治に余裕をあたえる曖昧さをあたえることはできません。司法不信となり、日本の裁判制度の根底が揺らぐことになります。
2013年11月29日 記
