2020年2月22日掲載

日本にコルベ神父はいない、いる。

 コルベ神父は自分を犠牲にしてドイツの収容所で一人の人間を守ろうとした。この精神は私の自己犠牲を考える時の基本になっている。尊い精神と、行動である。「言うは易く行うは難し」の現実をどう克服するか、が人生の試練である。誰も出来ないからこそコルベ神父の名は私たちの心に残る。

 話は少しずれるかもしれないが、この度の肺炎問題である。罹患者の住所を知らせてほしい、という声が上がっているという。自分や家族にうつされないように警戒するためと思われる。公表させて自衛しようとする。この態度は現実である。オリンピックを前にして地震があったり、今回の騒ぎが起こったりして国民の中に不安が広がっている。公表して罹患者の立場、人権を脅かすのか、国民の不安にこたえるのか、コルベ神父なら何と答えるだろう。

2020年2月17日 記