2024年6月21日掲載、2024年8月17日修正

テレビの異常な酒礼賛番組を批判する

 いまほとんどのテレビ局では、タレントなどを使って酒場、あるいは地方巡りをしながらの酒番組がある。

 飲酒人口は多くなった。会社など組織からの解放感から金曜日の繁華街は、コロナの時期には影響されたが、今は、もとに戻っている。酔いつぶれて駅のベンチで寝込んでいる会社員風の男性。そんな姿もこのごろ見るようになった。

 個人の嗜好はともかく、私は、テレビなどで酒の楽しさを宣伝していることを心配している。

酒のもたらす害も考える

 むかしアル中患者と家族の相談に乗ったことがある。家庭は崩壊。本人は施設へ入所。子どもは母親の実家。極端な例であろうが、酒のもたらした地獄、酒毒と妻は言っていた。

 酒は習慣になるので国も税金をとっている。税源にしているわけだ。むかしパラオに行った時、リカー・ライセンス・許可書がなければ酒を売ってくれなかった。許可書を買うのだ。

酒を飲んでの犯罪もないわけではなかろう。犯罪防止ということもあっただろう。

女性の飲酒は健康上にも問題となっている。男性以上に酒に強い人もいる。男女の差の解消は権利だけではなく、酒にまで広がってきた。酒を飲むことが女性の解放などと、近視眼的に言う人はいないであろう。あくまでも個人の自由である。

 しかし、社会の傾向として女性と酒、アルコールの問題は大きな問題になってくるだろう。これほどテレビが有名人を使って酒の楽しさ、愉快さを見せつける宣伝効果は女性、青年に反映されているはずだ。女性、青年のアルコール依存症とそれによる社会への不適応が問題となるのは時間の問題である。家庭の崩壊、人間破壊がテレビの酒番組の流行と繋がっていることは間違いないのである。かつてのアメリカの禁酒法を出すまでもない。良識の範囲内での飲酒の楽しみを考える時である。

 最近、ビールの飲みすぎとガンの関係の研究発表もあった。

2024年6月15日 記
2024年8月15日 一部修正