2016年6月30日掲載

政治教育講座(6)

—過剰期待も過小評価も政治不信に—

 今回の選挙から地方政、国政を問わず18歳から選挙権があります。それは好ましいことです。

 しかしここに落とし穴があります。いま新聞などはしきりに18歳、19歳の人人を投票するように報じています。ニュースだからです。しかし今回以降は日常生活のなかに組み入れられます。18歳、19歳の人人に過剰に政治参加を期待させると、自分の投票と政治変化の差に虚しさが生じます。当選しても落選しても自分は何百万分の一という現実を、政党や政治家は、宣伝のために実物以上に飾り立てます。それを見抜く力を政治教育といいます。微小な自分を見つめつつ、自分だけの権利を行使することを学ぶのが、政治や投票への過剰な期待も過小評価も自分に帰ってくるものと知ることです。

2016年6月28日 記