2017年2月10日掲載

小池旋風強まる!! 心配もある!!

—千代田区長選、圧勝—

 5日投開票の千代田区長選は現職の石川雅己区長が5選されました。自民党推薦の与謝野信氏が大敗しました。

 3人の候補者の得票は次の通りです。

 投票率は前回より11.4ポイント増え、53.67%でした。

 石川氏の圧勝、投票率が50%を越えたということはひとえに小池人気というところです。この勢いは7月の都議選まで続くことでしょう。自民党、民進党まで小池都知事の顔色をうかがう体制になるでしょう。

 今度の選挙では石川区長の行政実績は聞こえず、小池対都議会自民党の攻防劇だけでした。石川区長はその意味では不満だったでしょう。ここで考えるべきは小池都知事と議会の関係です。

—過干渉が怖い—

 有権者・都民は都知事と都議を一票ずつ使って選びます。そして知事と議会は相互に行き過ぎや過干渉を牽制し、時に均衡を保つことでそれぞれの役割を果たします。小池都知事は自分の政治集団を多数当選させて、都議会は自分の支持政党、都議を増やしたいところです。

 しかし牽制、均衡の立場からすると都知事の影響力の下で小池支配が強くなる心配があります。

—人気ではなく生活—

 かつて日本新党ができた時、細川人気で都議会にも議席を獲得しましたが、長続きせず、消滅してしまいました。政治はその時時の人気、流行ではなく、人間の生命、暮らし、労働に不安を持たせない仕組みを作り、発展させる装置です。それを操る政治家は、ある意味でその装置を熟知した職人です。生活している人人を知るためには人生経験や想像力も大切です。

—小池集団で過半数を狙う?—

 この度の千代田区長選から学ぶことは、政治の本質を再考する、ということです。自民党候補の3倍の得票ということで、小池都知事は自分の政治集団だけで127議席の過半数64を目指すことも考えられ、小池さんにすり寄ろうとした政党は肘鉄を食らうことになるでしょう。

2017年2月6日 記