2021年8月28日掲載

政治の恐ろしさ

 アフガニスタンの無政府は他人ごとではない。トランプ前大統領の時からの方針であったが、アメリカが援助してきた政府のダニ大統領が、いち早く国外脱出してしまうお粗末さ。タリバンの原理主義に恐怖を感じる人々は空港から脱出しようと必死に飛行機にしがみつく有様である。まさに我が国の国民が戦争に破れロシア、中国から逃げかえる時の再現である。政治に見捨てられた哀れな国民はいつも同じ運命をたどる。

 バイデン・アメリカ大統領は既定方針と、平然としている。砂の搭が崩れるように崩壊したダニ政権は、アメリカに頼りきり、自活,自衛の努力をしてこなかった。またアメリカがこの国に民主教育をしてこなかったツケが出てきたというべきだ。タリバンは政府をつくるが、報復はしないという。

 今回のことからアメリカが、ベトナムから手を引いた身勝手な大国の行動を思い出す。パックス・ルッソ・アメリカーナ、アメリカの元での平和、を唱えてベトナムの有り様に介入してきた。戦争を長引かせベトナムの国民、国土をずたずたに痛めつけて、さよならというわけだ。

 ここにきて、世界中の人間が、コロナの不安と命の不安の中で目標を失っている。今こそ地に足のついた政治、平和のために何が出来るかを考え実践したい。私はとりあえず、ビルマ民主化政府を応援する団体に寄付したい。

2021年8月26日 記