2024年11月21日掲載
選良、エリートであるべき人間の姿勢が崩壊し始めている。
袴田さんの冤罪、検察官幹部の同僚女性暴行、大河原化工の自白強要など、人権を守るべき人間の、無軌道な行為が目立つ。このところ規範を守る立場の人間が破廉恥な罪を犯している。政治家も同様だ。国民民主の玉木代表が選挙の大勝に喜んで、高松市観光大使の女性と不倫をして家族に叱られたと記者会見。法曹界も政界も規律がゆるみ、選ばれたる人間の選良の仕事ではなくなった。我欲を抑えることがその仕事の前提であるのに、俗人以下の人間が付く職業になってしまった。仕事が悪いのではない。人間が堕落して、仕事の尊さや役割の厳かさを忘れるようになったからだ。強圧をもって人を動かすことは、好ましくない。
砂糖菓子で出来た社会の果て
しかし責任感には、自分を鞭打つ使命感、正義感が伴わなければならない。自分が多くの人を押しのけてその立場にいることを自覚すれば、一時の欲望は抑え込めるはずだ。世の中全体が、物わかりの良い、砂糖菓子で造られた大甘の大きなケーキの様になってしまった。こんな時、過去の歴史はテロ、暴動、大量殺人などを考える誤った道義心を言う人間を登場させることが多い。
2024年11月17日 記