2024年4月17日掲載

何か変だ

 NHKのラジオ放送をよく聞いている。テレビは目移りして記憶にとどまらない。

 そのラジオでのこと。学者や関係者にNHKのアナウンサーから意見を求めることがある。学者らが答えると、アナウンサーは「ありがとうございます」という。答えた方も、「ありがとうございます」という。ありがとう、ありがとうのこの関係はまったく崩れない。

 なぜだろうと考えた。ラジオもテレビも事前の打ち合わせがなく、突然に取材して録音して、構成をせずに放送はしない。とすれば、台本がそう書かれているからに違いない。なぜ、そんなことになるのか。あることがらに関して質問をし、助言を求め尋ねた方は当然に感謝の気持ちで「ありがとう」という。一方、答えた方が返す言葉は、「どういたしまして」であろう。だが「ありがとう」「ありがとう」の関係はここ何年も変わらない。

公共放送、NHKの傲慢な姿勢

 そこで邪推するのはNHKがあなたに取材して、ラジオに登場させてやったのだから感謝しなさい、という姿勢である。学者ならば、何年も研究してきた専門家の意見をこの問題で参考に聞くということになるし、関係者にも同じ考え方となる。感謝の気持ちが全くなく、逆に情報提供者に感謝させている態度は、国を後ろ盾にした放送であるという、傲慢さを感じさせる。

 私には毎日聞くNHKラジオのこの奇怪な放送態度は、公共放送の傲慢な態度に思えるのだが、もし、あなたがNHKラジオを聴く機会があったら、試しに気にしてみていただきたい。

2024年4月 記