9/17 議長就任と出版の報告会
無事に終了。ありがとうございました。
当日は大沢都議会民主党幹事長の開会のことば、石原都知事、鈴木都議会副議長、三宅東京都議会自由民主党幹事長、島田文京学院大学学長、岡村全国犯罪被害者の会「あすの会」代表幹事、大前城北信用金庫常務理事、のごあいさつ、そして田中杉並区長の閉会のことばをいただきました。
場所は西新宿のホテル、ハイエット・リージェンシー東京。5時15分より全生庵住職平井正修による『山岡鉄舟と幕末動乱、人間育成について』の講話が6時すぎまで行われました。講話の最後に約200人の参加者は椅子に腰かけたままの姿勢で坐禅を試み、大変好評でした。
好評をいただいた全生庵住職による講話
続いて6時30分より『議長就任と出版を報告する集い』は着席の会食で行われました。国会は第2次菅内閣の成立の当日ということもあり、菅総理は欠席。発起人としてのメッセージが前総理鳩山由紀夫代議士とともに披露されました。
会場内満席の参加者の皆さん
参加者は約450名。落ち着いた雰囲気でなごやかな歓談がなされ、余興としてフルートとピアノ演奏がしばらくつづき、いよいよ和田宗春議長の登壇。開かれた都議会、和田議長のめざす議長という立場、またなぜ『政治発言』を訳出したかなどの話、そして最後にお礼の挨拶がありました。
参加者の方にご挨拶する和田議長夫妻
十数年ぶりにたまたま隣り合わせの席に出くわせたという方も数組あり、8時30分の閉会のことばまで離席する方は少ない盛り上がりでした。
都議会をはじめ地方議会が始まる直前の催しで多くの方々にご迷惑をおかけいたしました。まずは無事に終了したことに感謝申し上げ、これからも和田議長へのご叱声をよろしくお願いいたします。
閉会の礼をする和田議長夫妻
いまなぜ、山岡鉄舟なのか?
山岡鉄舟
9月17日の議長就任と出版の会で全生庵平井住職の「武道と人間育成」講話がありました。
山岡鉄舟については江戸無血開城の立役者であることは知られています。幕臣であったのみにもかかわらず、明治天皇の相談役になったりしています。書道、坐禅の大家でもあります。
―無意味な言葉の氾濫、NHKまでも…―
当日は200人の人々が講話を聞きました。いま龍馬がテレビ放映されている関係もあって幕末への興味をもつ人が増えているようです。しかし私のところへ「今なぜ山岡鉄舟なのか?」という疑問が多く寄せられました。それに対する答えの一つは、世の中があまりに無駄な言葉で溢れかえっているからです。NHKまでもテレビ、ラジオは民放の影響をうけ早口で娯楽風になって、正しい日本語の情報機関ではなくなっています。他人を冷やかし馬鹿にし皮肉を言う下劣さをもっと批判すべきです。高齢化社会で音をはっきり聞き取れない人も増えているのですから、ゆっくり、はっきりと口調を改めるべきです。新聞の活字も大きくして読みやすくしている時代です。
―坐禅と情報―
そこで坐禅ですが、言葉や話が状況に関わりなく飛び交っている今日、敢えて坐禅をすることが無言となり情報を送らず受けずという環境を作り出すのです。坐禅による呼吸で気持ちが落ち着き、うつ病にも効果があると言われています。携帯電話に見られる情報の氾濫は精神を不安定にしています。
言葉なく一人で坐ることで新しい自分が取り戻せるかもしれません。
坐禅を組みながら53歳で生命を全うした山岡鉄舟とはなれなくとも、生活に取り入れる一習慣としてはどうでしょうか。
―命もいらず、名もいらず…―
江戸城を攻撃するために東上してくる朝廷軍に向かって、山岡は益満休之助と二人で突き進み静岡で、西郷隆盛と直談判しました。その時西郷が宮の御前会議の結果出された五条件のうち、一、城を明け渡すこと 二、武器を差し出すことなど四条件は認め、五番目の慶喜を備前に幽閉するという条件は断固拒否して西郷を納得させました。このときの慶喜を守り抜いた胆力、気力に西郷は驚きました。そして現在も言われる西郷の山岡評価が決まるのです。命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に困るもの也。(西郷南洲遺訓)世間がお金、成績、出世に汲々としている現在、それは自分のことだけに汲々としていることなのです。国、社会、他人のことに汲々として、自分を無にできる人が絶えているに通じています。
西郷隆盛
―気取って…痩せ我慢に生きる―
こんなご時世であればこそ、いっそ気取って格好をつけて、見栄を張って痩せ我慢をして一途に生きて見たいと思うのです。
少しは物、金、他人の目に拘らない純度の高まった自分に会えるかもしれません。思い立ったが吉日、今日、今から始めましょう。
2010年9月26日 和田宗春記