私の教育剣道の同志が野球にもいた
夏といえば高校野球、地域代表という荷物を背負って40度を超す甲子園で全身全霊を傾けて戦う姿がふさわしい。
てきぱきとしたグラウンドでの態度、審判員への礼儀、走っての攻守の入れ替え、暑さを忘れます。なぜ私たちを惹きつけるのか。それは郷土愛、母校愛だけではなく私たちが心と体に持ち合わせている混じり気のない一途さではないでしょうか。今の自分が出会っている環境に対する迷わない判断、行動が凝縮しているからではないでしょうか。心打たれる人、高校野球が好きな人は、その後に残さない瞬間の処理の見事さに魅かれるのです。
東京新聞の夕刊に今連載しています2010年、甲子園大会で春夏連覇した沖縄・興南高校監督の我喜屋優さんの『この道』は私の教育剣道と全く軌を一にする教育野球です。―――心と技術を磨いて、食事の仕方、話し方、整理整頓などの質が上がったことをいっています。そのうえ選手たちによる委員会活動も取り入れています。学力向上対策、節約、環境保全、記録、情報・分析、チームワーク、時間・風紀の6委員会を設けて活動しています。ごみ拾いも毎日やっています。普段から小さいことをきちんとやる、きまりを守るというのが精神力を強化する一番の訓練だ、といっています。
これが私のめざしている部活動も大きな教育の一環ということで、具体的に実践する姿です。
小学校、中学校で教育剣道として指導してきましたが、沖縄で教育野球で実践をあげている指導者がいたことに、自分の視野の狭さを恥じ入っています。教育隗に同じ思いの教育者がいたことに力を得て教育剣道を拡げていきます。次回は少し詳しく教育野球に触れます。
2011年8月12日 記