野球教育と教育野球

 幼稚園から大学院までに限りませんが、生徒・学生のときにで学ぶことはすべて教育だと考えています。ですからクラブ活動でも勿論、教育の一環です。野球、バスケットボール、剣道、茶道も教育です。

 ところで語呂遊びではありませんが野球教育と教育野球ではまったくその方向は違います。野球教育は野球を通じて教育する、すなわち野球を教育の手段とする立場です。一方、教育野球はもともと教育の要素をもつ野球を実践することを目的とするという違いがあります。

 8月20日、甲子園の決勝戦の日大三校を応援に大阪を日帰りしました。いままで都代表になりますと都議会議長に挨拶にこられるシキタリなので春の選抜と夏と二度、選手、校長、監督などとお目にかかりました。春と比べて夏の成長ぶりが頼もしくありました。私たちからの問いかけへの対応などもしっかりとしており、日頃の学校教育の徹底がしのばれました。野球教育がここにあると思わされました。甲子園の結果はご承知のとおりです。決勝戦の相手、準優勝校生徒の残念な生活態度はよい反省材料をいただいた、と受け止めるのが教育野球だと私は思います。学校も生徒もここから学ぶべきです。

 東京代表の帝京高校は二回戦で敗れましたが、9月2日に報告に来庁されるとのことです。事前の挨拶、事後の報告、これも立派な教育野球です。勝者は勝ったことで十分に得るものがあります。その事実だけで充分で拍手や褒め言葉はいりません。敗者こそ励ましと次に向けての勇気を持てるようにはからうべきと考えてきました。帝京高校の校長、部長、監督と教育野球について語り合いたいと思います。結果はここでお知らせします。

2011年8月25日 記