2014年3月28日掲載

3月、大学の卒業式、中学校の剣道授業終わる

—元気にすべて終了—

 大学の卒業式は3月15日、私の授業を受けた学生も何人か、感謝のことばを交わしに来ました。

 女学生は全員が和装でした。男子はちらほらの和装。毎回の手書きエッセイの提出と私が添削しての返還。学生も大変ですが、私も大仕事です。出席、授業態度など容易な授業ではありません。この授業方針と内容については機会を見て公にしようと思っています。卒業生の一人は「いままで楽に学生生活をしてきました。これから社会人になって和田先生の授業のやり方を思い出してがんばります。」と語っていました。授業を通じて社会のこと、人生のことなどを混ぜて授業をしましたから、選択する人はいろいろな部分を受け取っていることでしょう。

 しかし授業を通して、若い人々の人生の開拓期に私が関わっていることをいつも真剣に受け止めてきました。

 最近の大学では学生に授業の進め方をアンケートします。たとえばテーマが現代的であるか、板書はきれいか、分かりやすい話し方か などが問われます。

 すべて5段階で学生が評価します。

 今年度はまだ私のところに通知はありません。

 しかしここ数年の数値は平均で4.5程度です。

 学生の評価を受けて、来年度の授業のあり方を調整して、政治学を正しく理解し、生活に生きる学問であることを強調してまいります。

—中学校剣道授業は冷える—

 7月から3月初めまで一週間18時限で約100時限務めました。とくに月曜は8時40分から昼食の50分をはさんで6時限(1時限50分)連続です。1月はまだ体育館の床は氷のように冷たいのです。生徒も裸足で雑巾掛けで冷たい水に手をつけます。

 1、2年生が対象です。女生徒もいます。剣道を正しく理解してもらうために真剣、木刀、竹刀を一回目の授業で生徒に見せること、なども体育の先生の要望で取り入れてきました。各コース10時限で竹刀の持ち方はもとより立礼、座礼の仕方から始まって日本の文化伝統まで触れます。

 剣道部の部活への民間人の参加は以前からありましたが、授業への協力はまだ少ないのです。

 平成24年度から全国の中学校で武道は必修になりました。体育の先生で剣道を教えつくすことのできる剣道有段者はそれほどいません。

 サッカー、ソフトボールなどの授業もありますが、剣道は竹刀の名称、礼法、相互に打ちあう部位が限られていること、有効な打ちの評価などゴールに蹴り込んだり、バットで打ってヒットになるという結果だけではない複雑さがあります。そのようなことを予測して全日本剣道連盟(全剣連)は平成7年から学校などに正式に教授できる全剣連社会体育指導員制度研修会を設立してきました。

 私も中級資格者です。3泊または2泊して心理学、生理学、体育理論、実技などを学びテストを受けて有資格者となります。

 私は私立小学校の剣道クラブ(部)を25年間、教えてきましたが、それも正しい剣道を広げたいと考えてきたからです。

 いままで授業も300時限ほどは務めてきたと思います。そのあいだに身についた授業方法を中学校の教科書、全剣連のテキストを前提にしながら学会などで公にしていきたいと計画しています。

 学校にお願いして授業が終わった後に感想をアンケートしていただきました。

 ここでは触れませんが、全体的には男女とも生徒の感想は剣道について好印象を持ってもらったようです。

 くわしく整理して必修化がまだ2年しかたっていないこの時に、私なりの授業方法を提示したいと思います。

 なお2月に行なわれた東京都剣道連盟が、文科省から求められた社会体育指導員の講習会で実践者として報告する機会を与えられました。またこのことは剣道専門雑誌「剣道時代」の5月号に掲載されます。

 個人の修養手段としての剣道を社会化しようとする文科省、全剣連、都剣連の方向性をよしとして、私なりの剣道の社会貢献に力を注いでまいります。

2014年3月25日 記