2015年8月22日掲載
学芸員講座のひとくち4
—だれでも学芸員!—
なにごとも○○○とは何か、どういうものか、から始まります。学芸員とは博物館法の第4条3 博物館に、専門職として学芸員を置く。となっています。そしてその役割は、博物館資料の収集、保管、展示および調査研究その他これと関連する事業について専門的事項を司る、となっています。これは美術館にもいえます。
では博物館(美術館)はどんなものか、ということになります。国際連合教育科学文化機関(UNESCO)は、文化評価のある物や標本を維持、研究して大衆の娯楽と教育のために展示するために美術的、歴史的、科学的、工芸的収集をする植物園、動物園、水族館を意味する、としています。要するに収集、保存、展示して研究するところはみんな博物館ということです。堅苦しい印象がありますが、物を捨てられない人にとって家が博物館です。たまった物品を整理してタンスにしまい、季節ごとに出し入れして人前に展示していると思えば、だれでも博物館の学芸員行為をしているということです。だれでもきれいに扱って長持ちさせたいと思うのと同じです。わが家は博物館という発想は、身近なところに学芸員のあなたがいるということです。
2015年8月21日 記