2019年3月9日掲載
自転車とビニール傘からみる経済
—製品の質の向上が経済を再生する—
今、日本で走っているまたは廃物になっている自転車の大半は、中国製で透明のビニール傘も同じだ。昔の山口自転車、みやた自転車は聞かない。誰でもの家に1,2本はあると思われるビニール傘も国産ではない。
自転車も国産車より安いし、ビニール傘は500円でバスの中でも売っている。だが総じて言えることは雑なつくりである。自転車は重く、すぐに錆が出る。傘は簡単に破れる。乱暴な言い方だと「安かろう、悪かろう」である。
—国産品は復活出来る—
自転車も電動が出来、3人乗りが出来、多機能となった。これは国産だ。ビニール傘も価格が上がったが日本製で破れにくい工夫がなされているものがある。かつて日本は戦後、低賃金による衣料品や雑貨品などを輸出してアメリカなどの先進国を脅かした。当該国からは高い関税をかけられ輸出はままならない圧力をかけられたものだ。その立場をそのまま、今度は日本が途上国からの攻めをこうむってきているわけだ。しかしここへきて技術力で取り返してきている現状である。
製品価格を低くおさえるために、海外につまり途上国に工場を移転していた企業も、見直し始めて自国工場に戻しつつある。
自転車もビニール傘も日本製になり、新しい輸出製品に生まれ変わりつつあるように、他製品も低価格に負けない高品質への改良を急ぐ時である。
2019年3月2日 記