2015年8月16日掲載
ビルマの準軍事政権の分裂
—連邦団結発展党の異変—
現地時間で8月12日の夜、ビルマの政権党であるUSDP(連邦団結発展党)のテイン・セイン大統領は今年11月の総選挙に出馬しないことを前提に、大統領候補と噂されるシュエ・マン党首が解任され、自宅軟禁されたという情報があります。もともとは軍事政権の延長がUSDPですから、民主化の道をゆく国民民主連盟(NLD)のスー・チーさんたちとは真正面からぶつかり合う非民主政党ですから、自宅軟禁という非民主的な行動に出るのです。
ビルマ政権はASEAN諸国、北朝鮮、中国、ロシアなどと都合のよい外交をしてきました。わが国でも経済至上主義の経済界を中心にODAなどを通じて巨大プロジェクトを提案し、借款を出して、日本企業が受注して利益を得るような迂回貿易のようなことを目論むようなことも考えられます。
この準軍事政権の内輪もめが、対立となり戒厳令のような極端な強圧姿勢にならないか、心配です。
もともとが軍事政権が、衣装替えをしただけなのですから、何が起こるかわかりません。スー・チーさんたちの出番ですが、抑圧される心配も同時にあります。
2015年8月15日 記