2013年11月26日掲載
特定秘密保護法案が衆院を通過!
—法律が一人歩きしはじめる—
11月26日、自民、公明、みんなの党が賛成、日本維新の会が退席、民主党などが反対で特定秘密保護法案が衆議院を通過し、今国会での成立が確実になってきました。
日本維新の会は26日では時間がなさすぎるという理由でした。この四党が修正案を出していました。
それは意図的に特定秘密が指定されないようにする第三者機関について、法律の附則で「設置その他の適用を確保するため必要な方策を検討」としています。しかし設置、検討をいつまでにするという期限の定めがありませんから、ただ書いただけですませることもできます。
これでは何の効力も発揮しません。行政、官僚が自分からしなければそのままでも政府、国会は何も責任を問われません。
さらに国会への特定秘密の提供についても当初の政府案が特定秘密を国会に「提供することができる」としていたものを「提供するものとする」という軽い義務的な表現にしていますが、行政が判断してよいことになっています。
まるで国語の時間の一字一句の違いで内容ががらりと変わる、虫眼鏡であれこれ見比べるのと同じです。
このような四党の妥協を目標にした修正案では法律の制約を受ける国民の利益はまったく配慮されていません。この他に30年超で指定解除された情報が国立公文書館に移管されるとなっていますが、30年前に廃棄される可能性がありません。
他にも情報解除の60年期限にも長すぎるなどの問題があります。
情報量が多く変化の激しい時代に、60年も秘密にしておくべき重大な情報があるとは思われません。
秘密にすることで法律を作るより公開することへ法律をさらに整備することの方が大事です。
日本国民と日本を委縮させる法律であり、私たちを幸福にするものではありません。
2013年11月27日 記
