2014年9月9日掲載
俳句の公報掲載拒否
—過剰反応の怖さ—
「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」。この句がさいたま市の公民館の俳句教室で互選されました。選ばれた句を「公民館だより」に載せることになっているのに、公民館は「世論が大きく二つに分かれる問題で、一方の意見だけ載せられない」として掲載予定の七月号の俳句欄がなかったというのです。
さいたま市の対応はおかしな話です。
まずその一つは、この俳句は客観的事実を表現しているのに、あたかも九条を守るべきだ、と主張しているように誤解していることです。過剰な感情の移入があります。
それから教室の全員が互選したものにさいたま市が介入していることです。どこの町でも文化サークルを奨励し、その会の活動結果を公報に載せることは普通にあります。
サークル活動は自由であるべきです。
市行政が過敏に市民の表現活動に規制を加えているわけです。怖いのは連鎖することです。さいたま市がやったのだから、うちの町でもやるべきだ、ということで全国の都市に広がることです。行政の広報のあり方の問題です。
2014年9月8日 記
