2014年11月12日掲載

なぜ、ここにきて解散総選挙?

 盤石の構えの安倍“横綱”政権に何か異変が生じたのでしょうか。海外へ飛び回って多忙、国内は消費税税率増の民意の把握、閣僚の不祥事など席の温まる間のない安倍首相の意志を受けとめた形で、解散が言われ始めました。

 純粋に見れば、来年10月からの10%消費税への国民の反発もあり、決断すると予告している12月初めまでに延期を決定すれば公約違反となります。それに閣僚のスキャンダルもあり、支持率の高いうちに解散という計画です。

 もう一つは野党を脅かすために、解散風を自民党内から出しているという説です。

 どちらにしても株高、中小企業の苦境という二極分離のなかでアベノミクスは先行き不安が生じつつあります。これまでの高支持率を背負った強気の外交、景気対策も、日銀・黒田総裁の金融緩和継続と安倍ブレーンの中からの弱気発言と分裂しつつあります。

 一転して、安倍政権は足元から揺らぎ始めました。

 解散は脅しではなく追い込まれての解散となるかもしれません。政界は一寸先は闇ということです。

2014年11月11日 記