2015年2月2日掲載

国民は強硬になるか、冷静になるか

—湯川さん、後藤さんの殺害を受けて—

 残念なことに2月1日の早朝の時点で2人の殺害は確定されたと思われます。

 この結果を政府はもとより、国民はどう捉え、どう受け止めるべきか時間をかけて考えることになります。危険を承知してイスラム国と周辺に近づいた2人。私たちの持つ旅券では「この旅券を持つ者を保護してほしい」旨の記載があり、諸外国とも国民に対する義務を負っています。

 これら国民と国家にそれぞれ行動に自分たちの規範を自ら当てはめるべきです。

 速断はせずに熟慮することが必要です。

 1977年のダッカ人質事件の時、福田総理大臣は「生命は地球より重い」といって妥協し、人命を守っています。

 これもその時の判断、決断でした。力には力の武断主義ではない福田総理の行動です。

 時をおかず極秘裡に行なわれてきた秘められた交渉の実態が明らかに昨年の秋口から始まったこの拉致事件の経過と政府の対処の仕方が明らかになります。

 安倍政権の処理のあり様が判明してはじめて、国民もいろいろなことに気づかされることでしょう。

2015年2月1日 記