2015年9月3日掲載
終戦、敗戦の日はいつとしますか?
—8月15日の捉え方—
きょう9月2日をわが国が戦争を終えた日、負けた日とする人がいます。歴史、政治の学者に多いです。
それは9月2日、東京湾で米国の戦艦ミズーリ号で外務大臣重光葵が米国など9カ国との降伏文書に署名した日だからです。
ふつう国民は天皇陛下のラジオ放送の8月15日が、終戦、敗戦日と思っています。相手があっての戦争ですから、双方が合意して戦争を終えた日がその日のはずです。9月2日の終戦、敗戦が正しいと思っています。8月15日はそれまで大日本帝国憲法のもとで、絶大な権力を持っていた天皇が終戦しよう、敗戦を認めた日本の考えを述べたにすぎません。
このところ憲法学者が違憲な安保法制というのに、政治の安倍政権はそれを学問と政治は違うといって無視しています。ともに雰囲気でなんとなくいいつくろっているようで、事実というには矛盾があります。
一方は戦争が敗戦、終戦として過ぎ去ったという安堵、一方は政治は生きて動いているという現実を盾に強弁しています。
もう一度、あの大戦をいつ区切りとするのか。1941年12月8日を開戦日とすれば区切りの日を天皇のお言葉ではなく、文書に調印した9月2日が正しいといえます。
2015年9月2日 記
