2019年9月17日掲載

まだある暗の暗…。日産ゴーン事件の後!

 日産は海外からゴーン氏を抜擢して会社の立て直しを図った。成功した。その裏側で実績を上げ続けるゴーン氏にやりたい放題の力を許してきた。社内で抑えきれなくなって、司法取引をしてゴーン氏を排除した。

 私がこの事件に意見を述べなかったのは企業内の処理が出来ていれば何も言うことはない、という自治優先があるからだ。

—西川氏の醜さ—

 だが社外からマスコミ、司法の介入をすすんで求めた西川氏に4000万円を越す社内では容認されない曖昧な手当てが支給されていた。一時、ゴーン氏は金と権力を気ままにしていたといい、悪党にした西川氏。だがその陰で額は小さくともこっそりという体だ。不思議なのはゴーン氏の社内調査で、今回の4000万円余りの金額は判明しなかったのか。そんなことはなかろう。

—まだある暗—

 結論は経済界の暗は深いというところ。経済界は金で動いている。その金に正、不正はない、という論理も一方である。その手に入れ方に法や道徳、倫理がある。激烈な国際競争の自動車業界、勝つためには横暴なゴーン氏を利用し実績をあげた。しかしその怪獣を制御できなくなって司法などの力を借りた西川氏。その裏で自分を利用する行為をしている。

 世間にも会社にも手本となるべき立場が汚れた。この16日に辞めるという。いや辞めさせられたのだ。企業に倫理、法を求めるのは政治家に人格を求めることを同じく無理というものだ。権力、権威を疑う真理はここでも生きている。

2019年9月14日 記