2019年12月3日掲載

暴力、暴力団に麻痺してはならない!

 かつてビートたけし氏が出版社に仲間と殴り込みをかけ、暴力団さながらの事件を起こした。刑務所に入ったとも聞かないので、有名人扱いで不問だったのであろうか。不思議なことだ。NHKラジオの朝の番組で、全国の食品紹介のコーナーがある。その解説者を「ヤマケン」とさんとアナウンサーは紹介する。聞いた私は局に電話をした。「ヤマケン」というのは「ヤマケン組」という暴力団がしばしば世間を騒がしていて、NHKが放送するにはなじまないので本人の希望かどうかわからないが止めるべきではないか、と言った。しかし今も改まっていない。

—日常生活に暴力団を近づけない—

 ビートたけし氏、「ヤマケン」氏それぞれ情報社会で生きていく上で、目立つ人人の行動は注視されていることを意識しなければなるまい。学校内のいじめも私は小暴力といってこの欄では厳しく指摘している。小さな暴力も大きな殺人も根は同じだ。

 不条理を許さない。正義、誠実が達成される世の中。これがなによりの宝だ。11月27日の夕方、神戸で小銃を使った暴力団幹部の殺人が町中であった。また仕返しが予想される。恐ろしいことになった。言論に笑いが領域を占めるようになった。笑いの対象にされ冷やかされ、馬鹿にされることから鬱屈(うっくつ)した発露として暴力に発展することがある。テレビをつければ、お笑い芸人とやらが全番組を仕切っているといってもよい。笑いの裏側に暴力がいじめ=小暴力として存在し、それが噴出して凶悪犯罪となる傾向がある。笑いすなわち暴力の温床と言っては極論であろうか?!

2019年12月1日 記