2017年3月2日掲載

どこまで続く小池劇場

—悪代官 石原 vs 女義士 小池—

 いま都民の前でテレビ時代劇が演じられています。

 それは都の大規模計画であるオリンピック・パラリンピック開催と豊洲市場への移設の大きな計画決定の裏面の追求という政策問題と都議会自民党の内田都議と小池都知事の対決という構図です。

 どちらも小池都知事が誕生しなければ表面化しなかった問題です。都議会のボスと指摘した内田都議との戦いは、内田氏の7月都議選に不出馬で不戦勝。都政での都議会自民党の力は激減していくことは必至です。そこを埋めるように自分の政治集団から候補を出すという勢いです。この都知事と議会の関係は大変に重要ですので近く触れます。

—問題の仕分け—

 さてこの二つの問題と都民の利害がどう結びつくかということです。政策が決定する流れすなわち過程が明朗に明らかになることです。内田氏の問題は直接的には自民党員同士の内輪で解決すべきことで都政の現場で問うべきではありません。ある意味、党内問題を公の場で論ずるのはどうでしょうか。

 さて石原元都知事が決定したといってよいオリ・パラ(略称)と豊洲移転は、情報公開の点からも石原氏の責任で積極的に行なうべきです。石原氏も堂堂と公開することでしょう。また分身といってよい浜渦元副知事の働きも、水面下も水面上も都民に知らせるべきです。提案し決める権利を持つ政治家とその側近はそれだけの責任があります。

—石原氏、浜渦氏の喚問—

 私が都議会にいた時の感想では、石原氏の任期が始まった時は、ギクシャクしていた都議会の自民党、公明党は石原氏の御機嫌を取るように石原与党にすり寄っていったのです。その意味では共同責任があります。

 ですから3月19日、20日に決まった特別委員会の浜渦氏、石原氏の証人喚問もすすんで提案できなかった背景があります。まさか都議会の自民党、公明党が絡んでいたとは思いませんが。

—いつまでも観劇ではない—

 ここ2代の都知事が、お金にかかわって辞職しているだけに、都政に内在する曖昧さがあるか、の印象が都民にはあります。その曖昧さが石原都政の二つの大プロジェクトでどうなっているか、ということでしょう。

 丁度いまは平成29年度の予算を決める議会が開かれています。それも充分に審議しつつ、この問題もはっきりして欲しいものです。

 都民はいつまでも観劇しているわけではありません。

 観劇だけで生活しているわけではありませんから。

2017年2月28日 記