2018年5月2日掲載

朝鮮半島の動きをどう理解するか

—対話と民主化の時—

 朝鮮半島の38度線を文大統領と金委員長が跨いで往復する演出もあり、10年ぶりの4月27日の両者の会談は派手に世界中を沸かせた。板門店宣言では、非核化の話は進んだものの時期は明記されなかった。しかし、その思惑はともかく対話が進んだことは前進である。

 私はかつて自宅軟禁されていたスー・チーさんに会った時、彼女はしきりに対話と民主化の必要性を訴えていた。その直接の相手は軍事政権であった。外交は時間をかけて事態を進めていくものだから、目の前の出来事に惑わされてはならない。北朝鮮を口先だけ、といって信用しない向きもある。しかしこの後に米朝会談があり、どのような変化があるか予想もつかない。冷静に直視していく必要がある。目が国内問題・安倍政権のお粗末さから離れることが心配。国民にとって内政も外交も同じ関心がある。周囲の動きを見ているだけの安倍政権の消極性は頼りない限りである。

2018年4月30日 記