2020年8月26日掲載

不可解な河井克行・案里両国会議員の選挙違反事件の扱い

 選挙は売、買収の違反を厳しく取り締まる。公職選挙法違反である。去年の参議院選挙で案里議員は当選した。克行議員はその時に地元議員など100人に約2900万円配った容疑で逮捕された。検察は両議員を訴えたが、地方議員などは訴えられていない。おかしい、不思議だと思ってきた。配った方も、もらった方も違反は間違いない。ここにきて克行議員の弁護士は、違法な司法取引が、検察と地方議員らにあったと言い出した。なるほど、もらった方と票を売ったとみられている方のおとがめはしないから河井両議員の違反は認めろ、と取引したと河井側の弁護士は言う。国民からすると、取引などという手間をかけなくとも、違反は明白だと考える。元々他の自民党候補とは違う異例の1憶5千万円が、自民党から出されている。ほかの候補が不満を言わないのもおかしい。まあ、これは同じ自民党の中でも安倍政権との距離の近さによるのかもしれない。わざわざ司法取引までしているのは、まさに政権に近い議員に検察が手を付けるのであるから、失敗はできない。確実に獲物である河井両議員の有罪を確定するだけの証拠が必要とみた検察は、地方議員らと司法取引したのではないか。罰しないから本当のことを言えと。証言こそが有力な証拠であるからだ。河井側の司法取引きは違法というのは下品なたとえだが、目くそ鼻くそのたぐいである。安倍政権は、今までの事件の言い逃れを引きずりながら、コロナ対策、トランプ政権の不人気などを受けて支持率も落ち、そして河井問題。この政権、いずれにしてもだらだらと、牛のよだれのように長ければいいというものではない、公の権なのだから。

2020年8月24日 記