2020年9月1日掲載

さあ、天下大乱の秋

 コロナが蔓延し、暑さが居残る9月。

 突然の安倍総理の政権の投げ出し。全回同様、健康状態のなせる業である。やり残しの多い政権であって、安倍総理の身の回りの醜聞が賑やかに飛び交った政権という印象である。襟に付けた似付けた拉致被害者のブルーのリボンをかたどったバッジは飾りのままで終わった。北方領土返還は少しも進まない。ただ長いだけの政権という総括でよかろう。

 さて、9月。自民党は、急いで安倍総理の後釜を用意しないと国内外共に対応策がヤマ済みされていることを理由に、総裁選びを国会議員と都道府県3名からなる選挙人で選挙する方法をとろうとしている。これで石破議員や全国の党員が納得するかだ。幅広い声を聴くべきという政論をどう二階幹事長がまとめるのか。とにかく今月中に新しい総理が自民党やその応援をする公明党などの多数で選ばれる。

 一方の野党も組み合わせが変わる。前から言う減算混合で合流することで、より分かりにくい政党ができる。何よりも選挙の風吹き始める恐怖から目を逸らすための野党の合流である。そこには政策も国民も存在しない。安倍政権に疑問を持っている人物が総理になるならばともかく、その閣僚だった人物であれば、政権の方向は決まっている。安倍総理の忖度政治である。野党も小沢一郎なる人物の幻影にすがって合流するようでは、先が見えている。人材不足なことと我慢の足りない議員の集まりだからである。石の上にも三年というではないか。多分、安倍亜流政権が出来、促成野党ができ、国民は生煮えの饂飩か蕎麦を出されるはずだ。箸をとる前に、腕組みをして自分たちの不甲斐なさを噛み締めなければならない。

2020年8月31日 記