2021年7月23日掲載

奇妙な政党、自民党

 自民党の二階幹事長が変な発言をした。7月8日。小池都知事が国会に戻るなら歓迎、知事転出は見事なものと褒めちぎったのだ。まだ都議選が終わったばかりのこの時期である。

 安倍政権の延命を先先と打ちだし、結果としてそのとおりになったのを幸いに、周りも持ち上げてしまった。そこで増長して、この筋違いな発言になった。まず自民党の中から、越権だ、という声があがらなければおかしい。自民党員でもなく思想が同じでもなく、ただ目立つ、注目されているというだけの小池知事に賛辞を贈る二階幹事長の帰属意識の欠落に驚く。菅自民党総裁はこれでよいのか。自分を差し置いての発言である。違えば呼んで苦情を言うべきだ。出すぎている、と。コロナ対策、オリンピック・パラリンピック対策に追われている間に、二階発言があったというほど軽々しいものでもなかろう。幹事長は総裁の補佐役なのに、いつの間にか逆転して文字通り菅の上に二階が乗っている構図になった。

 しばらくこの景色を見物しよう。

2021年7月18日 記