2022年8月17日掲載

支援団体を判別するのは難しい——河野洋平さんの例

 今から50年も前の話。私が大学院生で地方議員になったばかりのこと。人の紹介で当時自民党の若手で嘱望されていた河野洋平さんに会った。色々政治家の心構えを諭されたなかで、忘れられない一言がある。

 それはこれからいろいろな人と会うことになるが、「その人が何で生活をしているのか、を尋ねなさい。」すなわち生活の基盤を確かめなさいというものである。

 これはその人の所属している団体組織も含めるだろう。今回、反社会活動として騒がれている霊感商法、旧統一教会など宗教と政治家の関係は、持ちつ持たれつの依存体質である。政治家は票になって、結果として当選すればよいのである。票に差別はない。さらに当選のためにただで働いてくれるとなれば、当選後の共生関係など考えもしない。よく言われる「猿は木から落ちても猿だが、政治家はただの人。」が政治家は一番怖い。栄光の、名誉ある落選などない。となれば支持してくれて、票になれば神様、仏様なのだ。

 河野洋平さんのように肩ひじを張って、自分を貫く政治家はもういないのだろう。みんな言葉は悪いが、票乞食と言ってよい政治家が、ウヨウヨいる。政治教育が大切なわけだ。

2022年8月13日 記