2022年9月19日掲載

性感染症の梅毒が増え続ける
——警戒心の欠如の結果ではないか

 性行為でしか感染しないという梅毒が広がっている。今年一年で、去年を超えて患者数は1.5倍になるだろうと言われている。国立感染症研究所の報告では、昨年は1年間で約8000人、今年は8月までで8100人という数字がある。東京都が約2300人、大阪が約1300人という。衛生教育が進んでいるはずの現代で、不思議なことだ。

 特にコロナでマスクをつける背景はウイルスから身を守るためであった。ほとんどの国民がマスクをしている。それと同じおそれを、梅毒スピロへイターに持たないのだろうかと思う。性欲はコロナよりも強いということか。

 人間の本能の一つである性欲の始末は、今日話題となっている女性の生理、生理用品と同じで表に出ない出さない話題であった。しかし生理に関係しては公に語られるようになってきた。性欲の処理は、かつては公の認める商売として存在した。

 しかし売春禁止法によって公は関わらなくなった。そこで個人の判断で合意の下で行われる。その時に売春を商売にしている人間は、梅毒に罹っている確率が高いといえる。避妊、病気防止を含めてその処置がなされていなければ、便所に生み落として逃げる女性、梅毒に感染した男性が出てくるのは当然である。簡単な原理である。原因が結果を生むということだ。

 昨今のスマートフォンなどの意思伝達の方法が安易すぎるのでこのような現象が出始めてきたのだ、と私は思う。警戒心もない人間が増えて、自転者に乗ったり、歩きながらスマートフォンで話をして、他人に対する配慮の出来ない人間が目立つようになった。警戒心の無いことでは、梅毒の広がりとスマートフォンなどの普及に共通点があるように思える。

2022年9月14日 記