2022年11月28日掲載

スポーツは自由な自己表現の喜びの道具

 日本のサッカー界の幹部が、「世界選手権での政治的行動は避けるべき」と発言した。

日本とドイツの対戦の前に、ドイツチームの11人は口に手を当てて反差別のしるしの腕章の着用を、国際サッカー連盟から拒否され抗議したのだ。しかしロシアのウクライナ侵攻を考えたとき、あの環境でサッカーを楽しむことはあり得ない。あくまで平和であってこそのサッカーである。オリンピックの忌まわしい醜聞の底深い事実が明らかになってきて、あまりにスポーツを美化することは止めたい。

 土台は平和であって、そこに弾圧、差別のない社会があってのスポーツであろう。          そのスポーツの場を利用して差別反対の抗議をするドイツ選手の主張は当然である。

 スポーツに政治、主義、主張は持ち込むなと言う、組織管理者の事なかれ主義は選手たちの種目を超えた当然の要求に目をつむっていることになる。これこそが批判されることになるだろう。

2022年11月27日 記