2022年12月1日掲載

北朝鮮に粉ミルク800缶を届けた人間の指摘

 わたしは過去に北朝鮮の乳幼児に800缶の粉ミルクを届けたことがある。当時、拉致問題が国民の中で大きな問題となっていた。だが国連のユニセフの発表では、乳幼児の栄養状態は最悪であるということであった。そこで北朝鮮との友好を目指す関係団体の一員として、主義や主張を超えた命の問題として粉ミルクの支援が出てきた。結局は保育園に届け東京新聞にも写真入りで、記事を書いて公にした。仔細は省く。

北朝鮮の軍事行動がもたらすもの

 さてその粉ミルクを持って行った本人として、指摘したい。昨今の我が国周辺への弾道ミサイルの連発は軍事行動とは言えない異常さである。北朝鮮の高圧的で独善的なこのような行動を、当時、粉ミルクを欲しがっていて日本からの支援で命をつないだ、いまは大人になっている人々がどう受け止めているだろうか。かの国は指導者一人の意向だけで国を動かしている。最近のミサイルは、アメリカにまで届く能力があるかどうかの実験であったという説もある。この結果、我が国の政府が、対抗して防衛費を国民の作り出す富の2%まで増額するという。防衛費を増やしたい政党、政治家はこの機会を待っていた。国民のなかにも、それまでの平和主義を後退させるようにして理解を示す人も現れてきた。

北朝鮮政府への批判を行動に

 言葉だけの平和主義は、現実のミサイルの前には霧のように消えていくようになる。

 いまこそ民間外交、貿易、経済の圧力で北朝鮮の国民に平和の重要性、大切さを知らせて国民の中からいまの軍事政権への批判を高めていく時である。かれらは国民が自由に目覚めることが怖いので、ますます高圧的になって国民に恐怖を与える政策に出ているのだ。色々な情報が世界を回る、いつまでも北朝鮮の国民が盲従するわけではない。

2022年11月29日 記