2023年4月16日掲載

立憲民主党の感覚麻痺と小西議員の驕り

憲法審査会の猿、野蛮論議の党と議員の低劣さ

 力、権力が巨大になると、組織、人を問わず尊大な言動になる事が多い。普通は思いあがる、という。

 小西洋之という立憲民主党の参議院議員は、自分が理事をしている憲法審査会が毎週、開かれているのは野蛮だ、とか猿だとか言って、批判を受けている。この発言を聞いた時には、すぐに与党も野党も議員辞職を要求するとばかり思っていた。

 ところがどうだ。先月、30日にお詫びの記者会見をしてから、4月の半ばになろうというのに、党の委員会の筆頭理事を辞めただけである。そこでこの党すなわち立憲民主党とは言葉を大事にする、議員の言説を何とも思わない、野合の衆ではないか、と思った。

謙虚さと危機感を失った立憲民主党と小西議員

 小西議員の首に鈴をつけられないほどに政党が彼を頼っていてものが言えないのか、彼が頑固に反省しないのか分からない。どちらにしても野蛮、猿発言をした国会議員を役職のみの辞任によるペナルティで済ます感覚がまともではない。

 他の党も委員会所属の議員も懲罰や議員辞職を求める憤りを示すべきだ。少なくとも日本国憲法を審議する委員会の位置付けを、野蛮、猿と言われて看過できるわけがない。改憲を謳う政権党と護憲の意味合いも主張する立憲民主党の憲法議論が頓挫してしまうことを恐れる。

時期を考えず、国会・委員会で謝罪しない無神経さ

 問題発言から、2週間以上対応できない危機感と指導力のない政党もどうかしている。マスコミを訴えるという高飛車な姿勢の議員も「猿と一緒、委員会は野蛮社会」といって恥じない国会議員としての人物を処分できないでいる。この驕った議員に鈴をつけられない党の緊張感の無さは、差し迫った地方選挙に致命傷となる。

 12日時点で、公の場での発言ではないので、謝罪しないという、党の見解である。あきれるばかりである。この政党に外交も経済も教育も期待できるわけがない。国会に威信があれば、国会全体を侮辱したとして国会が議員辞職を要求すべきである。出来ないとすれば、与野党ともに国会の重要性を忘れたか、元々議員になるだけの関心だけで、国家運営に携わる資質を持たない人間の集まりだったという事だ。

2023年4月12日 記