2023年8月10日掲載

政治の劣化

 ここにきて木村江東区長の選挙中の投票依頼のインターネット広告、秋山衆議院議員の太陽光発電の誘導質問、静岡県の最年少県議の無免許運転など、お粗末な政治案件が出てきた。いずれも選挙違反、贈収賄、道交法違反であって辞任に値すると言ってよい。公職は力を持つ。それ故に公務員試験、選挙がある。この試練を乗り越えることで権力の公私の資格を得る。この権能を国民、住民に公平に使うために議員になっているはずである。

 江東区長の場合、区長になる時にすでに選挙違反をしている。自分に投票を依頼しているのである。政治家になるという事は、自分の思いを公の議会で実現することがその多くの目標である。区長になる前の選挙で違法行為をしていれば、政治家になれるわけがない。また秋山代議士の場合は、自分の議員としての質問権を使って政治を曲げて、企業に利益誘導し金銭を得た疑いがある。

 どちらも政治家になる、あるいは地位を保つための資金づくリに法律を侵したと思われる。政治家になる前の公職選挙法を侵し、なった立場を利用して利益誘導するという次元の低い地方、国政の議員が出たという事だ。静岡県議の場合、女性、最年少という期待で当選できたともいえる。どちらも新鮮、清潔という印象が有利に働いたと思われる。彼女は辞職しないで議員を続けるという。大きな状況では、戦争が長期化し、地球の暑さは異常なほどであり、私たちは腰を落ちつけて生活する時代ではなくなっている。だが、マックス・ウェーバーが「デン・ドッホ」といったように諦めずに真理追及をする姿勢を大切にしたい。絶望してはならない。

2023年8月9日 記