2015年9月15日掲載
水の町、水の国、日本
弓形にあり、その中央に山脈が背骨のようにある日本は、雨の多い国。
雨が降ればすぐに山を下り、川となり海に注ぐ。
山が70%、平地が30%の国です。
この度の鬼怒川の決壊による被害は、常総市の避難勧告も含め、もうしばらくすると行政の責任も問われます。
私の現代語訳した幸田露伴の『一国の首都』に一緒に収録した「水の東京」という短編もあります。北区の石神井川の紹介をはじめ、いまでは暗渠になって消えた川も紹介されています。
水とともにわが国は生活がありました。その恩恵もこの度のような甚大な被害をもたらします。
時代の進歩は、生活を脅かす自然の猛威は減らしてきました。地震、津波も同じです。
最先端の生命科学のiPS細胞ができる朗報とは別に、地球ができてから続く天災は征服できないのです。熱中症で今年も何人もの尊い生命がなくなりました。いまは虫時雨の最中です。この不思議。謙虚に生きていくことを痛感します。合掌。
2015年9月14日 記