2023年1月18日掲載
なぜ日本政府はビルマの民主化に動かないのか
軍隊や実行支配をもって国、国境を自分の者とする国がこのところ増えている。最近のロシアはもとより、ビルマの軍事政権などは厚顔無恥な支配を続けている。民主主義という人間の譲り合いの心に基づく制度を破壊するものである。それが抵抗なく語られる異常さを何とかしなければ。
アウン・サン・スー・チ—さんの政権・国民統一政府が軍事政権の武力で不当に亡き物にされていることに、日本の国会議員の誰もが抗議をしていない。1945年に終わった世界大戦で、あれほどビルマに被害を与えていても、である。国連の人権委員会を務めた情報通のビルマ人は、ビルマ国軍は制空権を持っているだけで、国土の支配権は17パーセントにすぎないと言っている。
日本の考えをはっきりと示せ
日本の歯がゆい対応は21年のG7の財務相会議で、麻生大臣が「ミヤンマーの問題は日本に任せてほしい。国軍の総司令官と話が出来る」と言うような話をしたという。日本が出しているODAは軍事政権の使い放題になっていると言われている。また我が国の企業、銀行の多くは資金提供やプロジェクトに参加して利益を得ているのだ。
民主化政権である、国民統一政府こそがビルマを代表する政府であることを日本の岸田政権が承認し、ビルマ国軍の兵士の訓練を受け入れた事実を反省するべきである。このまま今年も軍事政権のやり方を黙認すれば、国際的に、「日本は国を挙げてビルマの軍事政権から何らかの利権を得ている」と勘繰られても仕方がない。
2023年1月16日 記