2025年4月11日掲載
この人に学ぶ・橋本左内
幕末の福井藩に橋本左内という人物がいた。26歳で、幕末の安政の大獄で井伊大老によって、斬首された思想家である。彼は15歳で自分の生き方を「啓発録」という本に著している。若干15歳の左内が指摘する人生の心がけである。
それは1,稚心を去る、2,気を振う、3,志を立てる、4,学に勉める、5,交友を択ぶ、である。5項目とも文字通りのことで、分かりやすい。いつまでも子どものような幼い気持ちでいてはならない。やる気を出して、目標を具体的に立て、学問をして、よき友を選ぶべし、というものだ。誠に分かりやすい。
4月から新しい環境で生活する人々がいる。誰もが不安である。期待もある。自分だけではなく、誰もが同じ思いを持っている。この5項目を手帳に書きつけて、機会があるたびに目に留まるようにして、まさに自己啓発して欲しいものだ。心がけ次第で、先は開ける。15歳の橋本左内の若さを惜しんで、26歳で逝ったその分を励みたいものである。
2025年4月9日 記