2015年7月11日掲載
俳句の力
—受け止める人がいる限り—
さいたま市の市報に俳句を掲載しない方針に住民が訴訟を起こしたことは前掲しました。表現の自由への干渉ともいえる問題で、他人事ではありません。
さて6月28日に東京新聞に載った「回廊や素足に馴染む龍安寺」にはうれしい反響がありました。
足立区の女性からの電話でした。仕事が大好きな御主人と外出はほとんどできなかったそうです。
ところがある冬のこと、2人で京都に出かけることができて、龍安寺を訪れたそうです。
その後、御主人は他界されましたが、その俳句を新聞で見て、思い出が甦ってうれしかった、ということでした。私の句は夏でしたが、その女性は楽しい思い出が思い出されて…ということでした。文字、俳句には人を喜ばせる力があるのです。龍安寺、戦争批判、何でも自分の思い、考えを吐き出して他人につなげていくことが大切です。
その女性の電話に励まされて句作に励んでいます。
ひまわりや 目線をたかく あすをよむ 宗春
2015年7月10日 記