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2013年5月3日掲載

問題となるか、猪瀬知事の他立候補都市批判(1)

―4月26日、ニューヨーク・タイムズ報道―

 4月26日に2020年の夏のオリンピック招致を目指す東京都の猪瀬知事が、トルコのイスタンブールを批判したとニューヨーク・タイムズ(N.T)が報じていました。
 国際オリンピック委員会は他の立候補都市の批判を禁じています。これに反するかもしれないとN.Tは批判しているのです。
 この記事を巡ってN.Tは「記事の内容には完全な自信がある。インタビューは猪瀬知事がみずから連れてきた通訳を交えて行なわれ、通訳のことばをそのまま引用した」として記事に間違いがないことを主張していました。
 内容は「イスラム諸国で人々が共有しているのは唯一神アラーだけで互いにけんかばかりしている」などとしているといいます。

―猪瀬知事の弁明―

 4月29日になって猪瀬知事は「国際オリンピック委員会の行動規範(立候補他都市の批判の禁止)を理解しているし、これまでも順守している」といっていました。この知事発言の真偽を含め内容の事実によって招致活動への影響を懸念する声が出始めていました。
 国際オリンピック委員会から日本時間の29日夜、招致委員会の竹田恒和理事長にメールが届き、事実関係の確認と発言についてのコメントを求めてきていたということです。

―猪瀬知事の発言訂正と謝罪―

 猪瀬知事は「不適切な発言があったことをお詫びしたい」と述べ、発言内容を訂正するとともに謝罪しました。
 26日の報道をうけた29日には「行動規範を守っている」と強気の発言をしていました。
 一転して30日に謝罪しています。この背景は何なのでしょうか。報道が事実であれば、早めに謝罪したほうが事態収拾になり、招致活動への影響を少なくしたいという判断からでしょう。
 しかし東京オリンピックの責任者が、差別的な発言を国際社会に向かって行なったことは招致に向けてマイナスになることは事実です。

和田都議「好事魔多し、というたとえもあります。
 猪瀬知事、安倍首相ともにいま高揚感のなかで仕事をしています。沈着な精神が求められます。指導者が論語や聖書を精読するのは発言、行動の前に心、精神を落ち着かせ、誤りのないようにするためです。」

2013年5月2日 記

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