2013年5月25日掲載
柔道の元指導員を強制起訴
―武道必修化とは無関係―
5月21日、2008年に長野県松本市の柔道教室で、技をかけられた小学6年生(当時)の児童が頭を強く打って、急性硬膜下血腫になったということで、元指導員を長野検察審査会が起訴しました。
2度目の審査会では「体格、能力差がある相手に基本技以外をかけ、重大な結果になると知り得た」としています。
一方、長野地検では「小学生が頭を打っておらず、事故を予見できなかった」として2度にわたり嫌疑不十分で不起訴となっていました。
地検と検察審査会の相反する見解で強制起訴という判断です。
体力のない少年少女または初心者などに教える場合の配慮、観察などが求められることは当然です。この指導員の指導方法に問題がなかったのでしょうか。学校ではなく地域で起こった事件ということで、必修化とは関わりがありません。
柔道も武道です。相手に勝つということ、負けないということから力が入りすぎることがよくあります。しかし真理は逆で力を抜くことで勝てるのです。このことが分かるまでは相当の年数がかかります。本能の逆をするのですから。そのことを分かって指導して育てるということです。
私の剣道指導はそこから始まります。また剣道で教育するのではなく、教育の一環として剣道があるという見方です。
2013年5月23日 記