努力論の完訳間近!!

―幸田露伴著の啓蒙書―

 第1回文化勲章受章者の幸田露伴さんの人生訓といえます「努力論」を5年かけて現代語訳しました。

 源氏物語などは瀬戸内寂聴さん、林望さんなどが口語、現代語訳しています。

 「源氏物語」と違うところは、「努力論」が明治時代に書かれていて、現代語に近いことと幸田さんの四文字熟語の多用という特徴です。

 時代背景は江戸風が残り、近代化が進む明治40年代の前半です。儒教、民俗信仰がまだ強く残っていました。

 それだけに精神主義が色濃い時代でもありました。

 物事の由来を追及した幸田さんですので、面白い論を立てています。「努力論」の部分訳である抄訳は渡部昇一さん、中野孝次さんが既刊を出しています。

 全訳は和田が最初です。

 当り前のことを説いていますが、とくに「気」についての論考は素晴らしいと思います。ぜひ御期待ください。原本は岩波文庫です。

 初夏には出版の予定です。

2012年2月27日 記