2015年2月18日掲載

和田宗春の教育1

—中学校の教育剣道(6)—

2月12日(木)

1時限目、4回目、2年2・3組

 立礼、座礼、雑巾がけ、防具つけ。

 防具をつけることで心を今までのあり方から変えるように。相手から目を離さない、とくに目の動き。面打ちの時、面布団で両肩が上がりにくいので意識して上げること、面を打つ直前に両手で絞ること、これらを一瞬にして行なうこと、などを繰り返して体得していかせる。

 4回繰り返してようやく上肢、下肢の均衡がとれる動きの入口に入ったようです。

 何よりも気勢をあげる気合を高くあげることの意味を伝えます。自分を励まし、相手に恐怖心を与えること、自分の持っている力を使いきって打つために、打たれにくることのない相手に勝つ手段の一つが気合であることを説明します。

 どうしても大きく声を出せない生徒がいます。

2時限目、4回目、1年4・5組

 立礼、座礼、雑巾がけ。上肢、下肢の一体動作のために背筋、腹筋の体幹を鍛えることの大切さを伝えます。左右の小指、薬指の絞めを繰り返す。そのことで竹刀の先が反作用で走るようにスピードが出るという慣性の原理。足構えから足さばきへの発展を繰り返します。

 肩の筋肉を使って上下に竹刀を振ることで全身運動になること、手首、肘で竹刀を振ると力の入らない打ちになることを強調します。

3時限目、4回目、2年4・5組

 立礼、座礼、雑巾がけ。防具をつけるのに慣れている生徒、まだ未完の生徒とはっきりわかれます。道場に座る隣と私語をしたり、ふざけたりしている集中力のない生徒が遅れます。これは他の授業でも同じでしょう。体を動かすことが得意な生徒は手順、しきたりの剣道でも意に介さないようです。剣道も竹刀も無関係だった生徒が、抵抗なく動作に入っています。剣道部に入っても通じる生徒もいます。

 大きく振りかぶる面打ちが外見からは易しいようで上肢、下肢の均衡を取りづらいのか、多くの生徒がまだギクシャクしているようすです。5回、10回と振り続けて肩から始動することを憶えます。

 稽古後、肩が熱くなったという生徒の声がありました。

2015年2月13日 記