2015年1月9日掲載
和田宗春の教育 序
私が生涯の研究課題の一つとするC.E.メリアムの著作に「The education of C.E.MERRIAM」があります。
これはメリアムが記した唯一の自伝といってよい短編です。
斎藤真 東大教授の翻訳した「政治権力」の上巻にあるメリアムの解説の元となっているものもこの『私の教育』なのです。
私はこの翻訳も終わり、出版を待つばかりとなりました。
それにちなんだわけではありません。メリアムのそれは自分の学問や体験の歴史であって、彼のアメリカはもとより世界の政治学界に与えたその背景をうかがい知ることのできる貴重な記録です。訳していてわかるのですが、素直にその時その時の学問、教育と自分との関係を書いています。
メリアム研究をしていくうえで裸像としてのメリアムをそこに確認できるのです。
さて、そのメリアムになぞらえるわけではありません。私がこれから書く教育は私が勤務してきた文京学院大学のそれも政治学を通しての教育についての考え方、教育方法などについてです。
早稲田の教育学部を出ていますが、どれほどのことが学生に伝えられ、影響を与えてきたのか。
私が10年に渡って学んできた、現代の学生、私の教育、教養などの自論をここに明らかにできればと思います。次回から始めます。
2015年1月6日 記