2015年2月11日掲載

和田宗春の教育1

—中学校の教育剣道(3)—

2月6日(金)

2〜3時限目、1回目、1年2・3組

 立礼、座礼、雑巾がけの意味とその作法、15度、30度の立礼の使い分け、入室、退室の立礼の意味、道場と体育館、武道とスポーツの違いの説明。

 その後に剣の歴史、古墳から出土した銅剣とその支配の象徴、時代が下って鉄剣の時代。宮崎駿の「もののけ姫」の木の伐採と剣器の製造の時代変遷。ここでも真剣、木刀、竹刀、カーボン竹刀への推移と幕末の町道場の繁栄、千葉周作、坂本龍馬、木戸孝允らの町道場での人脈づくり、情報交換の役割の解説、さらに真剣を持つ希望者を募りほぼ全員が両手で持って「重い」「すごい」「切れそう」などの感想を訴えます。

 私はナイフ、包丁などとは比較にならない刃の長さと鋭さ、刀鍛冶が何百回も焼けた鉄の固まりを打って不純物をはじき出すことで純度の高い鋼をつくること、それが日本刀、日本文化の象徴といえる芸術品の作製過程であると教えます。

 さらに刃物を持つことの必要性と限定性、具体的にはテレビゲームなどで刃物を振り回すことが虚構であることを確認させ、刃の重さを手に感じ取ったことの重要性と実感を大切にするように伝えます。

4時限目、3回目、2年4・5組

 立礼、座礼、雑巾がけ、防具のつけ方がまだ順調でなく、とまどう生徒が少しいます。

 垂を裏返してつける、胴紐が結べない、面紐に力が入らないので結べないなどです。手伝って着装しますが、それでも10分はかからずに全員が完了。

 竹刀を振り回さないことを注意して渡し、左右の握りを説明します。左右の手の小指、人差し指で竹刀を握ること。

 テニスの錦織選手、ゴルフの松山選手、野球の大谷選手など器物を持つ競技はすべて下筋という腕の小指側を使うことに特徴があると説明します。生徒はうなづく人が多いようです。

 足の構えの右前脚、両足の踵を少し上げて踏み出しやすくすることを100メートルのクラウチングスタートと比較して説明します。上肢、下肢をつなぐ腹筋、背筋の大切さ、上下動を少なくするすり足、目の高さを一定にして目標を正しく捉えられる工夫を説明します。型にはめること、型にはまることの固苦しさと、それに慣れると得られる安定性について説明します。授業の終わりに生徒たちの開放された大きなため息が出ます。

2015年2月9日 記